お知らせ
平成30年7月31日
夏越祭(輪ぬけ)
例年と同じように斎行します
夕方~ 三島青年団のバザー・露店(神社広場)
午後7時 神事(社殿)
午後8時 打ち上げ花火
午後8時30分~ 仕掛け花火(神社下の川原)
「夏越祭」「輪ぬけ」は、古来より日本で行われていた「大祓(おおはらえ)」が元になっているお祭りです。
大祓は、百官男女が集まり、大祓詞という祝詞を奏上し、祓(はらえ)を行う国家行事の神事です。
大祓には六月と十二月に行う定期のものと、臨時のものとがありました。
臨時大祓は大嘗祭や斎王卜定の際や、大きな災害が起きた時、疫病が流行った時に行われます。
臨時の大祓には、災厄によって生まれた穢れを祓い清め、もう一度新しく始める「仕切り直し」の意味が特にあります。
夏に打ち上げられる花火は、徳川吉宗公が慰霊と疫病退散を願って水神祭で打ち上げたものに由来します。
花火も穢れを祓うもののひとつです。
「穢れ(けがれ)ている」とは「気枯れ」とも言われ、日々を生きる気力、生命力が枯渇した状態です。
それを回復させるのがお祭りや儀礼などの非日常(ハレ)です。
夏越祭の夜、神社の社殿には宮司以下宇和島市および近隣の神職が集まり、大祓詞を奏上して、氏子の罪穢れを祓い、地域の平穏無事と発展を祈ります。
人々は神社を訪れ茅の輪をくぐり、罪穢れを移した人形(ひとがた)を納め、氏神様にこれからの加護を願います。
そして花火を見たり、露店で美味しい物を食べたりして家族や友人と夏の夜を楽しみ、毎日を生きる活力を取り戻します。
それが夏越祭(輪ぬけ)の意味です。
厳粛な祭祀と神賑(かみにぎわい)、両方でお祭りは構成されます。
どちらが欠けても、お祭りは成り立ちません。
お祭りの基本は、神様と共に人が楽しみ、生きる活力を得ることです。
7月7日前後、西日本を豪雨が襲い、愛媛県内でも吉田町や野村町、三間町、松野町、大洲市…広域にわたって大きな被害がでました。
豪雨災害により和霊神社の神輿渡御、うわじま牛鬼まつりの牛鬼パレードやガイヤカーニバル等多くの行事が中止となっています。
同じ宇和島市内に大きな被害が出ている時に、お祭りでにぎやかに遊ぶのは不謹慎だという意見もあるかもしれません。
また、夏越祭は毎年あるのだから今年くらいは自粛すべきという意見もあるかもしれません。
しかし、子どもたちにとっては一生のうちにたった一度しかない「〇年生の夏」です。
卒業や就職、進学で来年は一緒に過ごせないかもしれない友だちとすごす、二度とない夏なのです。
上記に記したような夏越祭の意味とその元となった大祓、花火の由来を鑑み、例年と同じように夏越祭を斎行いたします。
さまざまなお考えがあるとは存じますが、ご理解賜りますようお願い申し上げます。